ボトックス・睡眠時無呼吸症候群
ボトックス・睡眠時無呼吸症候群
眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮・下肢痙縮に対して行われます。これらの疾患は特定の筋肉が意思とは関係なく収縮したり、過剰に緊張したりして生じています。過剰に収縮している筋肉にボツリヌストキシンを注入すると収縮が軽くなります。
注射薬の効果は注射後2-4日程度で現れ始め、通常3~4ヶ月持続します。
眼瞼痙攣…まぶたの痙攣
片側顔面痙攣…片側に起こる顔面の痙攣
痙性斜頸…首や肩の筋肉が収縮して、首が曲がったりする症状
上下肢痙縮…脳卒中、頭部外傷、脊髄損傷が原因の手足のつっぱり
腋窩多汗症…重度のワキ多汗症
ボツリヌス療法の効果
手足の筋肉がやわらかくなり、動かしやすくなることで日常生活の動作が行いやすくなります。
関節が固まって動きにくくなったり、変形するのを防ぎます。
介護の負担が軽くなります。
リハビリテーションが行いやすくなります。
効果持続期間には個人差があるので、患者さんに合った治療計画を立てていきます。もし痙縮でお困りの場合にはぜひ外来にてご相談ください。
バクロフェンというお薬を持続的に髄腔内に注入して筋肉を柔らかくする、【バクロフェン髄注療法(ITB)】もあるため、患者さんに合った、より良い方法をご提示させていただきます。
SASに特有な症状や合併症は、無呼吸によって引き起こされる病態に起因すると言われております。無呼吸のたびに無自覚な目覚め(=脳波上の覚醒)が起こって良質な睡眠を得ることができず、日中の眠気を引き起こすことや、血液中の酸素不足や二酸化炭素の貯留が繰り返され、様々な臓器に対し悪影響を及ぼします。SASは無呼吸の出現頻度が多くなるほど、または無呼吸の持続する時間が延びるほど、重症となります。
SASの合併症として、高血圧(SAS患者の50%)、糖尿病(リスク約2倍)、脳卒中(リスク約3倍)、心血管疾患(心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈など)、突然死が挙げられます。
問診→簡易モニター検査→結果をもとに診断(必要に応じてポリソムノグラフィを行う施設へ紹介)→CPAP(持続陽圧呼吸療法)導入
合併症予防に診断・治療をお勧めいたします。お気軽にご相談ください。