各種検査(MRI・CT・頸動脈エコー・CAVI/ABI・重心動揺計)
各種検査(MRI・CT・頸動脈エコー・CAVI/ABI・重心動揺計)
MRI(磁気共鳴画像診断:Magnetic Resonance Imaging)は、強力な磁石と電波を用いて体内の臓器や血管などの断層画像を描出する検査で、様々な病巣を発見することができ、病気の早期発見・診断に有効とされています。
検査は仰向けに寝て、トンネルのような筒の中に入って受けて頂きます。検査時間は部位により異なりますが15~30分程度です。
X線を使わず磁場を利用しているため被ばくの心配がなく、人体への悪影響や痛みなどの苦痛もありません。妊娠中の方でも安定期であれば検査を受けて頂くことができます。血管や脳、脊椎、四肢、関節などの状態の把握に有用で、とくに頭部では脳血管の状態や腫瘍の有無、脳組織の萎縮を調べるために欠かせない検査となっています。
キャノンメディカルシステムズ社製『Vantage Elan / Fast Edition』という高性能1.5T(テスラ)のMRIを完備しています。従来のMRIも短時間で撮影が可能です。これにより、MRI、MRA、VSRAD(ブイエスラド:認知症分析)などの検査を行い、その日のうちに結果をご説明しています。
MRI検査では磁力に金属が反応するため、体内に金属(ペースメーカー、金属製の義歯、微量の金属を含む刺青など)がある場合には検査ができないことがあります。*注意事項を必ずお読みください*
頭部MRIは脳の断面を詳細に映し出し、脳梗塞や脳出血、脳動脈瘤、脳腫瘍、眼窩内腫瘍、脳組織の萎縮、脳外傷などを検出します。
MRAは血管の状態を詳しく描出できます。脳動脈瘤や脳動脈の狭窄・閉塞、脳血管奇形などが検出できます。くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤のスクリーニング検査として有用で、破裂する前に治療を行うことで、重篤なくも膜下出血の予防が可能になります。
頸部MRAは頸部(くび部分)の血管の状態を調べる検査です。脳血管疾患では頸部の血管が狭くなる傾向があり、脳梗塞の原因となります。その動脈や動脈分岐部の状態を確認することが重要です。
頚椎・胸椎・腰椎のMRIを行い、脊椎疾患を診断いたします。*当院では関節のMRIは行っておりません*
● 心臓ペースメーカー、埋込型除細動器、心臓人工弁を使用中
● 脳深部刺激装置、古い脳動脈瘤クリップを使用中
● 脊髄刺激装置、脊椎管内リード線を使用中
● 血管内ステント、血管内フィルターを挿入して間もない方
● 人工内耳・中耳を使用中
● 体内に材質が確認できない金属がある方
CT(コンピューター断層撮影:Computed Tomography)は、X線を利用して体の断面を画像化し、血管や臓器、骨の情報を得る検査です。頭蓋骨の状態も鮮明に描出することができます。検査時間は30秒程度です。打撲などの外傷や急性期病変(とくに脳出血)を疑う場合には短時間で結果がわかるCT検査が有用です。
頭部CT検査は、頭の中を輪切りにしたような断面画像が得られます。頭蓋骨骨折や外傷性頭蓋内出血の有無、脳出血、くも膜下出血などを迅速に診断することが可能です。
全身を輪切りにしたような断面画像が得られます。胸腔内・腹腔内の撮影を行うことで、早期に肺がんなどの体幹部のがんを発見することができます。
当院ではキャノンメディカルシステムズ社製『Aquilion Start』16列マルチスライスCTを導入しており、短時間かつ高画質で頭部・体幹部全体を撮影しています。
下記の内容に当てはまる方は受診頂けない場合があります。事前にご相談ください。
頸動脈の動脈硬化が進んでくると、血管の壁が厚くなったり、プラークや血栓などにより血管が細くなったりします。この状態を放っておくと脳卒中を引き起こす恐れがあります。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある方は動脈硬化を生じやすいため、とくに注意が必要です。
頸動脈エコーは頸動脈の血管を詳しく見る検査です。動脈硬化による狭窄部分の発見だけでなく、狭窄の程度や形状、狭窄部分を通過する血液の速度(流速)、プラークの性状なども判定できます。頸部にゼリーをつけてプローブ(探触子)という器具をあてて行う検査です。検査時間は20~30分でMRIやCTと同日に行うことができます。
血圧脈波検査には、大動脈を含む心臓から足首までの動脈の硬さを調べる「CAVI」と、下肢動脈の狭窄や閉塞を調べる「ABI」があります。仰向けに寝て、上腕と足首にカフを巻いて血圧と脈波を測る検査で、所要時間は5-10分程度です。生活習慣病予防が重要なのは、動脈硬化を進ませて重要な血管の狭窄や閉塞などを起こさせないためです。血管の状態を定期的に調べることで動脈硬化や狭窄・閉塞の状態を把握して、適切な治療につなげましょう。
動脈硬化においては動脈が硬くなるだけではなく、狭くなることも問題です。動脈内の沈着物によって内壁が厚くなったり血管が狭くなったりします。動脈硬化が進むと血液の流れが悪くなる・血管が詰まるといった症状により、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった病気を引き起こします。ABIは足の動脈の詰まりを見る検査で、末梢動脈(足や手の動脈)に硬化や詰まりがある場合、心血管疾患、脳血管疾患などとの合併を早期に発見するのに役立ちます。
「立位姿勢におけるバランス」を評価するために行います。
からだのふらつきや、めまい・平衡障害のスクリーニングに適しています。日本人の健常値データーを内蔵し、ニューラルネット解析技術によって、「健常」・「異常」の程度を自動識別します。パワーベクトル検査によって中枢性機能障害の識別ができます。
臨床において、めまい・平衡障害の検査に利用されるほか、リハビリテーション医学、歯科、スポーツ医学、体育など、広い分野で平衡機能の評価に利用されています。
迷路性めまい:平衡障害、メニエール病、めまいを伴う突発性難聴、前庭神経炎
中枢性めまい:平衡障害、脳血管障害、脊髄小脳変性症、パーキンソン病
血圧異常によるめまい:平衡障害
頚性めまい:平衡障害
心因性めまい・自律神経失調症によるめまい:平衡障害
「胸部撮影」では、心臓の大きさや左右の肺の病変の観察をおこないます。撮影結果から肺結核、肺炎・気管支炎などの肺の炎症、肺気腫・気胸・胸膜炎・肺線維症・心臓病・心肥大・胸部大動脈瘤・肺がんの発見などの情報取得を簡便に行います。
一般撮影検査が可能なため、健康診断なども当院で行えます。
当院ではMD(Micro Densitometry)法による骨密度測が可能です。
MD法はDXA法と同じように、レントゲン写真を撮ることで骨密度を測定する方法です。
方法としては、両手のレントゲン写真をアルミニウム板と一緒に撮影することで、レントゲン写真に移った骨の濃度を器機で解析して骨密度を測定します。
測定する骨の場所ですが、手の第2中手骨(第2指の甲の部分)の骨密度を測定します。
DXA法と比べて簡便に測定が可能です。
心臓の疾患に関する検査の中では比較的簡単に行えます。通常は両手・両足・胸部に合計10個の電極をつけて、いろいろな組み合わせで12の異なる心電図を記録します。これを「標準12誘導心電図」と呼びます。
12誘導心電図は、胸部X線と並び循環器疾患の診療における最も基本的な検査法の一つで、心肥大、心筋梗塞のような心臓の異常の診断や、電解質異常などの全身状態の把握に重要な情報を与えてくれます。
頭部MRI・MRA検査 | 5000-10000円(税込) |
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頭部CT検査 | 4000-7000円(税込) |
頸動脈エコー検査 | 2000-4000円(税込) |
重心動揺計 | 1500-2000円(税込) |
ABI(Ankle Brachial Index) CAVI(Cardio-Ankle Vascular Index) |
各500-1000円 |